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罪と死と呪いの本質−その①

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鳥のさえずり、川のせせらぎ、木漏れ日にそよ吹く風…私たちは公園が大好きです。なぜ?それは最初の住まいがエデンの園だったから。人は失われた記憶に惹かれてエデンの園のような公園を求めている、そう思えてなりません。

私たちは神のイメージとして創造されました。そして見えない神様を表現するために、夫婦や親子という身近な関係や営みがありました。その営みによって神様の命と支配と愛が満ちることが祝福でした。しかし今の世界はどうでしょうか?多くの命を失い、不健全な支配が蔓延し、愛がわからなくなり冷えている。まるで正反対。なぜか?ということで7月3日(日)の礼拝は、創世記第3章1節〜10節から、「罪と死と呪いの本質」その①と題してメッセージでした。

まず、神でないものの言葉があった

ここでへびの登場です。後に悪魔とかサタンとか言われますが、「神でないもの」としておきます。へびは女性に言います。「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか」。しかし実際の神様の言はこうです。「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい」。へびの言葉、正反対になってません?女性は園の中央にある木について触れます。するとへびはこう言います。「(それを食べても)あなたがたは決して死ぬことはないでしょう」。しかし神様はこう言われていました。「それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。へびの言葉、正反対じゃありません?女性はへびの言葉に耳を傾け応答しました。

そのまま、神でないものに向き続けた

ここに世界最初の伝言ゲームがあります。へびに女性は答えました。「わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、これに触れるな、死んではいけないからと、神は言われました」。しかし神様の言はこうでした。「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。「どの木からでも心のままに」がやっとこさ「許されている」に変わり、「善悪を知る木」が「園の中央にある木」と曖昧になり、「これを取って食べるな、これに触れるな、死んではいけないから」と補足がついています。女性は果たして神様に直接聞いたのか?神様の言を聞いた男性から聞いた言葉を自分なりの言葉でへびに伝えたんじゃないか?

さらに、神でないものに従った

ここに世界最初のキャッチセールスがあります。へびは宣伝に成功します。女性は今まで気にもとめなかった善悪を知る木の実を食べ、「共にいた夫にも与えたので、彼もまた食べ」ちゃった!男性は、へびと女性のやりとりをずっと聞いていて、何も言わず、何もせず、そこにいたみたい。そして神でないものに向いて聞いて従った女性に向いて聞いて従って食べた。あれれ?本来、神様に向いて聞いて従う夫と妻だったはず。正反対じゃありません?しかも夫と妻の協力関係が、妻から夫という上下関係に微妙に変化しています。善悪を知る木の実を食べた二人は裸だとわかって、いちじくの葉で体を覆いました。

ついに、神様から隠れてしまった

ここに世界最初のかくれんぼがあります。「神の顔を避けて…身を隠し」ました。へびは「それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となる」と言いましたが、彼らは神のようになれませんでした。彼らは元々神のような存在だった。神様は悪を犯さずして知ることのできるお方。しかし人は悪を犯さずして知ることができなくなった。どうです?みんな悪を犯してから罪の大きさを知るんじゃないですか?彼らは神様に向いて聞いて従っているとき、神様の命と知恵と愛に満ちていました。しかし神様に向かず聞かず従わなくなって、神様の命も知恵も愛も流れ込まなくなった。外側も内側も無い無い状態。それが裸。外側を覆っても内側の「恐れ」は消えない。そして神様の前から存在を隠す。日本語でも「隠れる」は「死ぬ」という意味があります。実際の死は先のことでしたが、すでに彼らは死を表現する者になっていました。

さて彼らにできたことは?ひいては私たちにできることは?神でないものに向いて聞いて従うのではなく、神様に向いて聞いて従うことじゃないですか?神様に神様の言を確認する。失敗しても隠れないで神様の前に出てあやまって、どうすればいいか聞く。それが自分を失わないことになるんじゃないですか?

罪と死と呪いの本質とは、神様に向かず聞かず従わないこと。向くべき方向が正反対だと正反対になっていく。この事件はまだまだ続きます。7月10日(日)の礼拝は、創世記第3章11節〜24節から、「罪と死と呪いの本質」その②と題してメッセージです。


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