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静かな目撃者

2023年12月10日(日)

ザカリヤが神殿で御使いに会ったとき、ザカリヤは神殿で仕える祭司であり年寄りでありました。他の人達よりも多く聖書を学び、長い間たくさんの祈りをささげてきたことでしょうが、いざ神様から「男の子が生まれる」と告げられたとき、ザカリヤは口がきけなくなります。時が来れば実現する神の言葉を信じなかったからです。ザカリヤは話すことができないまま、いよいよその「時」を迎えたのが今日の場面です。12月10日の礼拝は、ルカの福音書1.57-66から「静かな目撃者」と題してメッセージです。

いいえを言ったエリサベツ

 エリサベツは超高齢でありながら無事男の子を出産します。八日目、慣習に従って割礼と命名をします。当時は父親の名前にちなんで名づけられるのが至極当然のことで、近所の人や親族はザカリヤとつけようとします。しかしエリサベツは答えます。「いいえ!名はヨハネとしなければなりません。」そして父親であるザカリヤも「その子の名はヨハネ」と言います。これまでの慣習よりも、周りの人の意見よりも、神に従う二人は、神様の言われたことを選びました。

いいえを言い表したザカリヤ

二人が受け入れたのはヨハネという名前だけではありません。御使いから語られていたヨハネの使命も受け止めたのです。祭司の家系に生まれたから祭司というしきたりにもいいえ、を言ったのです。ヨハネと名づけることで、生まれてきたヨハネを自分の思い通りにするのではなく、神様のこどもとして受け止めたということを言い表しているのです。

それは静かな時間で

ザカリヤがこのとき聖書の言葉を思い巡らしていたことは後の賛歌から伺えます。ザカリヤはあのとき信じなかったから罰として口がきけなくされたのでしょうか。他の人の声が全く聞こえない、神様との会話の中で、きっとザカリヤは「あなたの不安や戸惑いもわかっている。でもわたしのことを信じてほしい。わたしを見ていてほしい。あなたの祈りをおぼえている(ザカリヤ)。わたしは情け深いから(ヨハネ)。」こうしてザカリヤは神様のことばを受け止める時間と信仰を与えられたのです。罰ではなく、ザカリヤにこの神様の言葉だけを聞かせるためだったのです。主よ、私にもあなたの声を聞かせてください。

12月17日(日)の礼拝は、ルカの福音書1.67-80から「神の深いあわれみ」と題してメッセージです。


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